易往山 浄勝寺ブログ

岐阜県 揖斐郡 大野町にある、浄土真宗 本願寺派のお寺「浄勝寺」の紹介です。

詩人のすすめに従って、辞典を買う

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 毎日新聞の書評欄(しょひょうらん)は、朝日新聞よりはマシだと思っています。大学の先生でもない 私たちに少しは近い本が 取り上げてあるからです。
 その毎日の書評は『今週の本棚』です。日曜日は にちよう学校の用意で忙しく、朝はとても読めません。
 12月25日(日)のその欄に、現代詩人の荒川洋治・評 『全訳 漢辞海 第四版』がのっていました。良さそうなんです。

「森閑としたことばの多彩な群落
 精読すれば、森閑としたことばの光景に魅せられ、引きこまれる。それが漢和辞典だ。―中略―

 戸川芳郎監修『全訳漢辞海第四版』(佐藤進、濱口富士雄編)は二〇〇〇年の初版以降、評価の高い小型漢和辞典の六年ぶりの新版。親字一万二五〇〇。熟語八万。この第四版では和訓、地名を大幅に補充し、新たに日葡(にっぽ)辞書でのよみを加えた。たとえば平家物語、徒然草では上洛をショウラクとよむが、日葡辞書以外に記載がないのだ。以下は、初版以来の特色。訓点を除外し、括弧も最小限で引用する。―中略―

 類義語の欄も出色。途、道、路は車の通行できるみちを表すが、途は一車分、道は二車分、路は三車分の広さであると初めて知った。水路で穀物を運ぶのは漕、陸路は転らしい。―以下略 」

 こりゃ、見たいワ! と思っているうちに、あっという間に2週間。(それにしても、なんで今の時代漢字の辞典がそんなに売れるのかな?) 不思議でもありました。
 3日ほど前、大垣駅前に出かけたついでに、本屋さんへ寄り、探しました。
 りっぱな辞典が、たったの3000円。カラー印刷。
 うれしくて、「安いんですねぇ!」と、思わずレジで言ってしまいました。なにせ1800ページもあるんです。

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 りっぱな紙箱でしょ。わくわくして、「ねらいと特色」や 「構成と決まり」を読んで行きましたら、なんとなく不穏な文章が…。

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 私が一生懸命読み込んでいることが分かるでしょう? また悪意というか、敵愾心(てきがいしん)のような空気も感じませんか?
 そうです、きっとあの白川静 先生の『字通』(倍以上の大判で2094ページあります:絶版か、入手困難でしたが、普及版も発売されたようです! 本来の版は23000余円)とまったく敵対関係のアプローチなのでした。

 『字通』(じつう)は中国古代の『説文解字』に対する、むきだしのファイトから立ち上がった、意欲あふれる力作です。私は大好きで、机の上に置いて、しょっちゅう見ることにしています。
 それが、この『漢辞海』は、青色の色鉛筆の個所、名指しはしてありませんが、『字通』の態度をまったく嫌っておられ、『説文解字』べったりではありませんか。
 学者たちの世界に無知な私にはわかりませんが、対立した見解を持っておられるのでしょう。

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たとえばこれが、『全訳 漢辞海』。

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 そしてこちらが、 『字通』。 【説文解字】に対する見解の相違が、はっきり見て取れますでしょ?
 ――そうか、高校の先生たちの支持を集めたのか、学習用というのが売れる条件なんですね。

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