易往山 浄勝寺ブログ

岐阜県 揖斐郡 大野町にある、浄土真宗 本願寺派のお寺「浄勝寺」の紹介です。

10月のお仏花、お取越し

 このブログで大きな位置を占めはじめた、この「お内仏の花」というカテゴリ。
 お取越しに行ったとき、「浄勝寺のブログが開かれていますから、見て下さいね。」と言うと、「花のやね、あれは見とる。」と即答された82歳の男性門徒が大垣近くにおられました! 恐れ入りました…。
 「毎月一度はプリウス・アルファをひとりで運転して、東京の姉のところまで、ようすを見に行くんだ。」と聞いて、もっとのけぞりました。「大丈夫だよ、日ごろから彦根や高山まで高速で走って、練習してるんだ!」とも。
 このかたは、一年ぶりにお会いしたら、タブレット、ノート、デスクトップを新調され、光回線からWIFI接続に切り替えて使っておられました。パソコンもクルマも、わたしの方が弟分のようなものでした。
 デスクワークとは無縁の人生を歩まれたかたと思いますが、お参りに行くたびに楽しい気持ちになって帰れます。みなさん、精いっぱい生きてゆきましょうね!

 では、10月の上旬をふり返ってみましょう。

改 堀さん10月 Richo_RIMG1944_convert_20171013173956

 10月1日、相羽の M さん宅のお定飯です。相変わらず花器の耳が片方ありませんが、私はそこが、堂々としていて良いなぁと思っています。 
 まだお庭にはキキョウが残っていたのですね。奥の方にはさりげなくシルバーリーフ? という白っぽい葉がのぞいています。こういう地味なものが加わると、温かい印象が出てくるような気がします。(これは小さいデジカメで撮影)

改 安達富子キブシか IMG_20171003_132724_1_convert_20171013173846

 ちゃんと、いつものデジカメを使いました。岐阜市のお取越しです。珍しい花材でした。おしゃれな奥様が、タカシマヤの花売り場で求めてこられたのかも知れません。「マンサクの一種とか…」―なるほど、葉の丸いところはそのようでもあるのですが。
 パソコンで調べていましたら「キブシ」というものにも似ていました。ほんとうのところは分かりません。

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 これは何の写真かわかりますか? ご門徒さんなら分かると思います。
 わたしが「おとりこし」をつとめる時に必ず使うお袈裟です。20年くらい同じものを、裏地を取り替えつつずっと使っています。「お取越し」という特別な法要をはっきりした印象として、皆さんの脳裏に焼き付けてもらいたいからです。

 そして、「ここに本日、おとりこし法要に当たり、有縁の人々あいつどい、仏前を荘厳し、ねんごろに正信偈を読誦して、親鸞聖人の広大なるご高徳を、讃えまつらん。」と表白(ひょうびゃく)して、お正信偈・五十六億和讃を唱和、聖人一流章拝読でおつとめを終了する、と決めているのです。
 以前は「お内仏報恩講にあたり、」と、親切な解説ふうに述べていましたが、それでは耳から聞いたときにスッと入らないだろうと考えて、「お取越し法要にあたり、」と変更しました。
 むにゃむにゃ言っていると思っておられるかも知れませんが、考えに考えて、こんな文句を述べているのです。
 
改 賢一10月 DSCF2250_convert_20171013173815

 バァンと出ました。秋らしい明るいお仏花です。
 左奥がおみなえし、手前に紫苑、小さなアザミのような、アゲラタム?。中央にはこってりしたオレンジのマリーゴールドですね。黄色の小菊がいっぱいです。相羽の K さん宅のお定飯です。

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 こっ、これは、なんというご丁寧なお迎えの玄関口でしょうか。よく見ると花瓶もあるのでした。
 いかにも穂の出すぎたすすき、右には萩なのか盗人萩なのか、ちょっと心配です。左側に見えるのは、どうもブタクサのように思えるのですが、当家の皆さんはちっとも気になっておられないのでした。
 なんだか愉快で、明るいお参りのできた、岐阜市内 M さん宅のおとりこしでした。

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 別の岐阜市内 T さん宅でのお取越しです。お取越しのおつとめが済んだ後に出たお茶菓子です。菓子器の中をよく見て下さい。お勤めの前にみんなで(5人)、5個か6個は食べてしまった、その後なのに、ですよ。
 わたしの前にはお近くの人気店・金生堂(きんしょうどう)の豆大福と草餅が、ダブルで! 

 お勤めの前にも、「ぜひ、ひとつは食べて下さい」と奥様にすすめられるまま、そのご推奨のおいしい「栗きんとん」を食して、(ウン、これだけ風味豊かなきんとんが出来るのなら、近くの店もたいしたものだ)と堪能した後なので、もうお断りしました。
 で、お茶をいただきながらみなさんのお話を聞いていましたら、「恵那の…」などと地元店とは関係のない地名がヒソヒソ話されているので、ふしぎに思い尋ねましたら、「この栗きんとんは、恵那のスヤ。」とのお答え。
 「では、この菓子鉢の中は、近くの金生堂だけでない? 高島屋まであの高級品を買いに行ったの?」と思わず声に出してしまいました。みんなで大笑い。

 日ごろはつつましくなさっていても、お取越しとなるときっぷが良い、甘党の四人には負けました。
 お仏花ではありませんが、お供えの番外編として。

改 脩司氏10月 DSCF2258_convert_20171013173642

 下方のお定飯、M さん宅です。
 赤い千日紅の配置が、繊細によく考えられていました。右手の柳葉ヒマワリの他は夏菊なんだそうです。可愛らしいのをよくぞ集めておられる、と感心します。
 チラッと上の方に見える額は、ご主人の同級生(セミプロ)が描かれた水彩画であります。パリの街、おそらくセーヌ川。いつかお目にかけましょう。

安達修お取越しIMG_20171006_121848_convert_20171013173706

 岐阜市内のお取越し先、 A さん宅ベランダのきれいな花です。何でしょうか?雨にぬれてたいそう美しいと思いました。

 【後日判明】デュランタ・タカラヅカ(デュランタ・宝塚)といいました。10月18日、相羽のK さん宅、母親の祥月命日のお参り…年にいっぺん、ご命日にお経を上げに行く供養…に出向き、玄関先でこの鉢植えを見かけました。奥様が「ううん…確か、何やら宝塚とかいてあったんやけど」と覚えておられ、「シメタ!」。検索の結果、判りました。

改 安達庄吉床の間 DSCF2607_convert_20171013173447

 岐阜市長良方面の S さん宅おとりこし。ごめんなさい、13分の1秒、手ぶれしました。齢ですヮ。
 ご自分で作られる畑のウインターコスモスも入れてありましたが、開花が遅めで目立ちません。孔雀草などはわざわざ“おんさい広場”で調達なさいました。菊花石なんて、しぶいですね。

武夫IMG_20171010_130707_convert_20171013173323

  岐阜市の W さん宅のお取越し。きちんとしたホームキーピングをしておられた、元気なおばあちゃんが倒れてしまわれましたが、次の代の奥様が、慣れない仏事の準備をていねいに、して下さいました。ありがとう。
 親鸞聖人に弁念が心得違いをあやまっている、とても人気のある場面ですね。

 すこし勉強してみたいですか? ↓ どうぞ。 浄勝寺の報恩講では、住職がこれを読みますから、ぜひ聞きに来て下さい。来年の1月です。

【御伝鈔(ごでんしょう)・下 第三段】 弁円済度(べんねんさいど)  
 …聖人に謁(えっ)せんとおもふこころつきて、禅室にゆきて尋ねまうすに、上人左右なく出であひたまひけり。
 すなはち尊顔(そんがん)にむかひたてまつるに、害心たちまちに消滅して、あまつさへ後悔の涙禁じがたし。
 ややしばらくありて、ありのままに日ごろの宿鬱(しゅくうつ)を述すといへども、聖人またおどろける色なし。
 たちどころに弓箭(きゅうせん)をきり、刀杖(とうじょう)をすて、頭巾(ときん)をとり、柿の衣をあらためて、仏教に帰しつつ、つひに素懐(そかい)をとげき。不思議なりしことなり。すなはち明法房(みょうほうぼう)これなり。上人(親鸞)これをつけたまひき。

軽海将 IMG_20171011_084926_convert_20171013173348

 さて本巣市軽海地区のお取越しも始まりました。S さん宅のお人形、かわいらしいですね。団塊の世代より少し前に流行った飾り物です。
 でも、こうして見ると、年月にかかわりない愛らしさが感じられて、思わずスマホで写しました。

改 のぶ子 IMG_20171012_084708_convert_20171013214111

軽海の N さん宅お取越し。同じように弁念(べんねん))のお話ですが、こちらは敵意あふれる弁念が山の上から殺害のチャンスをうかがう場面です。

 さっきの【御伝鈔・下】では、あの場面の直前、
 「聖人(親鸞)常陸国にして専修念仏の義をひろめたまふに、……ややもすれば仏法に怨をなしつつ、結句害心をさしはさみて、聖人をよりよりうかがひたてまつる。」の場面です。

改 軽海正幸お仏花 DSCF2273_convert_20171013173419

 軽海のお取越し T さん宅です。
 ひとりばえのユリの種を真にして、小さな観賞用の柿と百日草です。強烈な印象です。私たちはいろんな感情、感性が渦巻く、一人ひとりなんですね。

改 洋一お仏花DSCF2285_convert_20171013173143

 軽海の E さん宅お取越し。
 右下のかわいい花は孔雀アスター、小花です。「見てもらいたいのは、これ。」と示されたのが、左わき百日草の後ろにチラッとタテに並んで見えている白い花。晒菜(さらしな)升麻(しょうま)という、珍しい花でした。帰りがけにお花畑で確認しました。

 ひょろっと伸びているのは、吾亦紅(ワレモコウ)。漢字ではこんな風に書くようです。現在ぽつぽつと読み進めている、あの『徒然草』に今朝出てきたので、知りました。
 『徒然草』は親鸞聖人の時代、鎌倉時代の本なので、読んでおくと親鸞聖人の文章を読むのに、感覚の誤差が少なくてすむと思うからです。もっとも兼好法師は聖人より110年も後の人でしたが。

改 洋一床の間 IMG_20171012_134404_convert_20171013173219

 同じお家の床の間です。八重の華麗なマリーゴールドが輝くように活けてありました。
 掛け軸は亡父(先代住職)の50歳前のお名号です。なんまんだぶつ、なんまんだぶつ…。

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 これが、今回冒頭でご紹介した S さん宅でのお取越しです。きちんとお正信偈・五十六億和讃も唱和なさって、ただいま台所へ行ってお茶の用意をしておられます。
 奥様がこのところお留守なのですが、すべてが無理なく進んでいきます。
 私へは蓋つきの緑茶、ご自分用にはおそらくいつものように、巨大なマグカップにコーヒーを手に再登場なさるはずです。マイペース大好きのようです。
 仏前には、気前よく飾られたお花、クゲには栗まんじゅうも羊かんも、ゼリーまでも山積みにお供えされています。ちゃんと赤いロウソクもありました。

 マイペースって、すばらしいですね!
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