易往山 浄勝寺ブログ

岐阜県 揖斐郡 大野町にある、浄土真宗 本願寺派のお寺「浄勝寺」の紹介です。

喪主のあいさつ 一例

 家族葬のような、見知ったひとばかりが集まる、岐阜市内でのお葬式でのことです。

 お通夜の打ち合わせの時、あけっぴろげな喪主は、「ごえんさん、わざわざ最後の挨拶は要らんやろう?」とおっしゃっておられましたが、「儀式ですから、きちんと最後にお礼の挨拶をしてください。」と頼んでおきました。
 「故人のタマシイがその場におられると想定して、故人にもお礼するつもりで、何かエピソードも付け加えてください。」と、念を押しておいたのでした。

 さて、お葬式の始まる前に、原稿を見せてくださいましたら、簡にして要を得た、良いあいさつでした。おかげで、お葬式全体が引き締まった終了となったようです。

 当家の許可を得て、ご紹介させていただきます。


 本日はお忙しい中、母 M 子の葬儀にご参列くださいまして、誠にありがとうございます。

 若いころの母は、自転車屋をしながら、夜遅くまでミシンを踏んでいた働き者で、子や孫に、ひ孫にも、勉強や習字を教えてくれたり、たいへんよくしてくれました。

 晩年の母は、耳が遠いほかには、これといった病気もなく、毎日のようにデイサービスに通い、そこでも得意の習字や絵を描いたりして、とても元気に過ごしていました。

 最期の日も普段通り過ごしていて、気が付いたら息が切れていたという突然の別れかたで、眠るように安らかに旅立ったのでした。家族に尽くし、人のことばかり心配していた母には、感謝しかありません。

 92歳の大往生ですので、みなさまにもどうか笑顔で見送っていただきたいと思います。
 本日はまことに有難うございました。


安田さん IMG_20180511_102759_convert_20180511153841  お元気なころ

 どうですか? 短くても、 M 子さんの一生がよくわかる挨拶ではないでしょうか。
 事情を聞いてみると、どうやら娘さん(おばあちゃんからいうと、お孫さん)のお力を借りられたようです。家族の共同作業となったのは、いっそうありがたいことだと思いました。

 お棺の中には、白装束の上に、愛用の絵筆が納められていました。ナンマンダブ、ナンマンダブ。M さん、さようなら。よかったですね…。
改 大王崎 IMG_20180518_101259_convert_20180519153759
  ご家族に連れて行ってもらって描かれたスケッチ。

【追記】
 この Mさんの願いで、「私が死んだら、お内仏を新しくしてくれ。」との頼みが、ご家族にあったらしく、明日は新・お内仏のお迎え法要となります。こういう“遺言”は、めずらしいですね。聞いて、感心しました。



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